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ピアノの発表会当日まで、先生は大いそがし!
コンクールなどとは違い、誰もが出演者になることができる発表会は、音楽教室のイベントの中でも特別なもの。
レッスンをいつも通り行いたいと思いつつも、発表会前はつい指導にも熱が入ってしまいますよね。それぞれの曲の完成度にハラハラしながら過ごす日々を、私も毎年経験しています。
しかし、発表会は生徒のことだけを考えていられるわけではありません。
会場との打ち合わせや写真屋さんやお花の手配、プログラムの確認、生徒や保護者への案内……。自分は何を着よう!?そういえば講師演奏も、連弾もあった!
当日も舞台袖でアナウンスをしながら生徒をステージへ送り出し、バタバタと終わった後、「あの子の演奏、どうだったかしら?」ということはありませんか。
終演後に生徒の顔を見ながら、「まさかちゃんと聴けなかったとは言えない……」という経験、ピアノの先生なら一度はあると思います。
そんなときにおすすめなのが、動画の撮影をプロにお願いすること。
写真撮影はプロに頼むことが多いですが、動画撮影となると発表会で導入している先生は少ないのではないでしょうか。
こちらの記事では、プロに動画撮影を頼むメリットとデメリット、そして撮影業者を選ぶコツをご紹介していきます。
プロに動画撮影を頼むメリットは?
1.きれいな状態で演奏が残せる
当日は忙しくなかなか落ち着いて生徒の演奏を聴くことができないと思います。
そんなときに、動画での記録があれば次回に向けてのアドバイスが的確にできます。舞台袖からではなく客席から演奏を見られるのも嬉しいポイントですね。
当たり前ですが、音楽というのは写真や絵では残せません。
発表会当日に慌ただしさで忘れてしまった演奏も、何年か後に改めて見てみると生徒の成長を感じることができます。
2.保護者の負担が減る
ピアノの発表会では生徒の保護者もホームビデオを撮影することが多いと思います。スマホなどでも、しっかり撮影しようとすると三脚が必要になり、荷物が増えてしまいます。
さらに、手でカメラを構えると拍手ができません。
意外とステージから客席は見えるもので、保護者の方が拍手してくれないというのはお子さんにとってはちょっぴり寂しいもの。
画面越しではなく、ゆっくりとお子さんの演奏を聴くことができるのは、きっと保護者の方も嬉しいと思いますよ。
3.SNSトラブル防止になる
スマホでも気軽に撮影ができる動画はSNSなどのネット上で目にする機会も多いですよね。
SNS等へのアップロードは演奏している本人、家族が載せることは教室によっては可能としている場合もあるかもしれませんが、困るのは第三者が勝手に載せてしまうこと。
当日は客席を見まわることも難しいですし、誰がどの出演者を聴きにきているのかもわかりにくいです。
もし、オープンな発表会で、第三者が知らぬ間に出演者の動画を撮影していたら……。
思い切って動画撮影は禁止にして、プロにお任せすることでこのようなトラブル防止になります。
さらに、三脚などによる「見える・見えない」保護者間トラブルも回避できます。
4.舞台照明に合わせた明るさ調整をしてくれる
プロに発表会の動画制作を依頼すれば、舞台照明に合わせた適切な明るさ調整をしてくれます。
撮影時には、舞台の照明状況に応じてカメラの設定を最適化し、明暗のコントラストをしっかりと捉え、出演者の表情や動きを鮮明に映し出してくれます。
さらに、撮影後の編集作業においても、照明に応じた明るさや色彩の調整が行われます。
暗すぎるシーンを明るくし、逆に明るすぎるシーンの輝度を抑えることで、全体の映像バランスを整えます。
これにより、発表会の映像を見やすい状態で楽しめます。
撮影する会社によっては、下見を行い、舞台照明のタイミングを理解し、それに合わせた撮影・編集を行ってくれます。
(ステージムービーでは、全件当日のリハを無料で確認し、照明や流れを理解させていただいております。)
ピアノ発表会の撮影をプロに頼むデメリット
1.費用がかかる
なるべくなら経費はおさえたい……とは言っても、やはりプロにお願いするとなればそれなりの費用は必要になります。
ここで大切なのは、【費用】と一口に言ってもどこまで含まれた費用なのか確認することです。
業者さんによっては、動画撮影とDVD等作製までをひとまとめにしたプランや、出演者の人数や規模によって様々なプランを組んであるところもありますよ。
2.客席の座席が減る
頼む業者さんによりますが、動画撮影では機材と人数が必要になるため、客席に撮影のためのエリアを設けなければなりません。
写真とは違い、終演まで切れ目なく撮影をするので、画面に人の頭などが映り込まないようにカメラの前後の座席には人が入れないようにする必要があります。
もし写真と動画撮影の業者さんをそれぞれ違うところに頼めば、その分、撮影エリアは必要になりますし、客席の中で一番良い場所を陣取ってしまう可能性があります。
会場が小さい場合は当日の来客数も考慮しながら考えましょう。
あらかじめ、打ち合わせではどのくらいの席をカメラのために準備したら良いのか、問い合わせしておくと安心ですよ。
3.撮影した動画は、すぐには見られないかも……
DVD作製には最短でも一カ月以上はかかりますから、演奏をふりかえるのにも発表会から時間が経ってしまうのが最大のデメリットです。
発表会後にコンクールや音楽系の学校受験などがある生徒さんがいる場合は、DVDが届く期間を考えながら発表会の日程を設定してみるのもよいかもしれません。
撮影業者さんによっては、後日、撮影したものを配信できるところもあるようです。
失敗しない業者の選び方
会場も無事に確保し、「さて今回は動画撮影もプロにお願いしよう!」となったとき、検索をかければたくさんの撮影業者さんが出てきます。
迷いながら、とりあえず一番手頃なところに発注したら、当日確認ミスが発生!?なんてことにならないよう、気をつけたいポイントをピックアップしました。
・音のクオリティ
【ライン録音】かそうでないかは必ず確認したいポイントです。
【ライン録音】は、ステージ上部にあるマイクから録音した音声を動画に重ねることです。
会場の雑音などがなく、クリアな音声がそのまま残せるので、もし演奏中に客席で大きな音がしても影響がありません。
会場音をそのまま撮る方法では、拍手の音などもしっかり入りますので、当日全体の雰囲気が伝わりやすいです。
・カメラの数
ピアノの発表会はどうしても横から撮影になるため、ほとんどの場合、出演者は横顔を映す形になってしまいます。
それを解消するために、客席だけでなくステージ上にも複数のカメラを配置できる場合があります。
演奏している表情、手元などがしっかりと撮影できるため、まるでテレビで流れるピアニストのような映像になるのが特徴です。
しかしステージ上にカメラがあることで、慣れない出演者にとっては緊張してしまうかもしれませんから、よく検討しましょう!
・費用はしっかりと確認
デメリットでも触れましたが、料金のプランは面倒でも時間をかけて比較しましょう。
「撮影とDVD作製までパックのプランで安心していたら、別に出張費や交通費もかかった」ということもあります。
意外と見落としやすいところですから、きちんと問い合わせることも大事です。
撮影時間によっても料金が変わる場合がありますから、だいたいの出演者数と演奏時間はあらかじめ計算しておきましょう。
ご自身の教室にあった発表会を…
今回は発表会の動画撮影をプロに頼むポイントをご紹介しました。
やることが多い発表会準備ですが、本番、生徒さんが自分らしい演奏をできることが一番。
先生のお教室にあった発表会ができますよう、成功をお祈りしています!
記事を書いた人
小沼雅美
大手音楽教室ピアノ講師
音大在学時から現在にいたるまで、さまざまな角度でピアノ教育を研究。
通っている生徒、保護者が安心できるレッスンを目指している。
現在は5歳になる息子のピアノのやる気をどう引き出したら良いか頭を抱えている。
ステージムービーでは、ピアノ発表会の動画撮影・DVD制作をしています。
専用の機材を用いてカメラマンが発表会の会場に出向き、ご要望に合わせて映像を撮影します。
撮影後の編集もこちらで承りますので、きれいな映像を記録したい方に最適です。
興味を持っていただけたら、まずはお気軽にご相談くださいませ。