「正直、ダンスレッスンをするのに自信がない…」
大人向けのダンスレッスンをスタートさせて間もないとき、このような悩みを抱えるインストラクターの方もいるのではないでしょうか?
ダンスインストラクターは一つの「接客業」。
だからこそ、「先生と生徒」「サービス提供者とお客様」という関係性を意識するのも大切です。
しかし、生徒に寄り添い“信頼関係”を築いて近い存在になることも必要でしょう。
この記事では、大人向けダンスレッスンを開催するインストラクターさんが陥りがちな悩みとともに
「レッスンの空気づくりのコツやポイント」を紹介します。
Contents
■大人クラスのダンスインストラクターが陥りがちなレッスンの悩み
ここでは、大人クラスを持つ若手のダンスインストラクターが陥りがちな、“レッスンの空気づくり”にも大きく関わる悩みを3つ紹介します。
◇アドバイスしにくい
若手のダンスインストラクターであれば、生徒さんが自分より年上の場合も多いです。
「年上の生徒さんにアドバイスをするのは気が引けてしまう…」
そう思う方も多いはず。
また、名前の呼び方や生徒さんへの言葉遣いなどで、どこか遠慮しているように感じさせてしまうのではないか、という心配もあるでしょう。
◇レッスンへの熱の入れ具合が分からない
大会で優勝を目指しているわけでもなければ、何かしらコンテストに向けて練習しているわけでもない場合、趣味の一環や運動としてレッスンを受けに来ている大人の方もいます。
その中で、どれくらいの熱量で指導すればいいのか?はダンスインストラクターの悩みどころでしょう。
また、生徒さん自身がレッスンにどれくらいの熱量で臨んでいるのか?が分からないと、どんな指導をすべきなのか迷う方もいるはずです。
◇生徒さんの経験に差がありレベルの合わせ方が難しい
大人のダンスクラスでよくあるのが、生徒間での経験の差です。経験値に差があると、
「どのくらいのレベルに合わせて指導をすべきか」を悩むダンスインストラクターさんもいるでしょう。
経験者に合わせるのか?初心者に合わせるのか?では、進行のスピードや教える細かさにも影響します。
■大人向けダンスレッスンの空気づくりのコツ4選
ここまで紹介した「大人クラスのダンスインストラクターが陥りがちな悩み」は、レッスンの空気づくりにも大きく関わってきます。
そこで、ここからは大人向けダンスレッスンの空気づくりのコツやポイントを4つまとめました。順番に見ていきましょう。
◇テンションや声かけ・BGMなどで“レッスンの空気の流れ”をスタートから作り出す
ダンスレッスンの空気・雰囲気は、ダンスインストラクターの“かもし出す雰囲気”次第で変わります。
まずは「テンション」「声かけ」を意識していきましょう。レッスンの始めから終わりまでの間で、まずは以下のポイントを工夫してみてください。
- 生徒さんがスタジオに入ってきて挨拶するとき「声のトーン」「表情」はどうか
- 緊張をほぐす「アイスブレイク」は取り入れているか
- 「前向きな言葉」を使っているか
- 「褒め言葉」と「アドバイス」を使い分けて、生徒さんの気持ちの変化があるか
- インストラクター本人が楽しんでいるか
また、レッスンが始まる前にはスタジオ内にBGMを流しておくのもおすすめです。
自分のテンションが上がる音楽やみんなに馴染みのある音楽を流すなど、BGMの力を借りてレッスンの空気の流れを作り出してみてください。
◇「先生と生徒」の関係であることを意識する
年上の方相手に教えるとしても、「先生と生徒」の関係であることに変わりはありません。
同い年・年下であっても同じです。年齢関係なく、お互いに敬え合える関係性を作っていけるよう意識しましょう。
レッスンをしていてアドバイスが必要だと感じたことは、丁寧で分かりやすく伝える配慮は忘れず、きちんとストレートに伝えてあげてください。
遠慮して曖昧に・遠回しに伝えると、なおさら心の壁が生まれてしまい、生徒さんもその壁を感じ取ってしまいます。
また、どれくらいの熱量で指導すればいいのか迷うなら、しっかりコミュニケーションをとりましょう。
生徒さんと話す中で「なぜレッスンに通い始めたのか?」が聞きだせると教えやすくなるはずです。
◇レッスンのターゲットをたった一人に決める
万人受けのレッスンは誰の心にも刺さりません。
レッスンの方向性が決まらずどのような空気感を作り出せばいいのかわからない方は、レッスンのターゲットを「たった一人」に決めてみましょう。
例えば以下の様な設定があります。
- 20代後半、独身女性
- 普段は会社で事務の仕事をしている
- ダンスは週に1回くらいで続けたい
- 趣味の範囲だが、もっと上手くなりたい
- 習い始めたダンスジャンルの身体の使い方が上手くいかず悩んでいる
上記のように、ターゲットの生活や細かい心情まで決めてしまうと、イメージが湧きます。
ターゲットとなる人がどんな声かけを受けたらモチベーションがあがるのか?どんな指導を受けたら上達するのか?
「たった一人」のターゲット人物を決めるのは、ダンスレッスンの空気づくりでもおすすめの方法です。
◇生徒の様子を見ながら個別でアドバイスを入れる
ダンスが上手くなりたくてレッスンを受けている方なら、インストラクターからアドバイスをもらうのは嬉しいはずです。
一人一言ずつでも十分なので、生徒さんの様子を見ながら個別でアドバイスを入れてあげるといいでしょう。
振り覚えに苦戦しているなら、まずは「振り覚えのコツ」を。慣れない動きに苦戦しているなら、「動きの仕組み」を生徒さんの近くで説明。
比較的踊れるなら、「表現力や体の使い方の細かいところ」をアドバイスするなど生徒一人一人に寄り添ったアドバイスを投げてみましょう。
また、個別でアドバイスを入れるには、そのためのタイミング作りも重要です。
ずっと前で全員に向かって教えるのではなく、生徒さんたちが能動的に動く時間を3~5分くらい取り入れて、一人ひとり見ていくのもおすすめです。
■まとめ
大人向けダンスレッスンの空気づくりが上手くなりたい・自信を持てるようになりたいなら、
「生徒さんを知る」「レッスンの雰囲気や流れをイメージトレーニングする」ことが大切です。
どのような生徒さんが受けに来てくれているのか?一人ひとりをよく知ることで、アドバイスを入れるポイントや声のかけ方も次第に分かってきます。
そのために、まずは恐れずたくさんコミュニケーションを取ってみてください。
また、レッスンは一朝一夕で上手くなるものではありません。
経験を積み重ねて、シッカリ振り返りをして、自分のレッスンのスタイルを究めていきましょう。
この記事を読むダンスインストラクターさんにとって、大切なものがギュッと詰まったレッスンが出来上がることを祈っています。
記事を書いた人
舘明奈(たて あきな)
ダンスインストラクター
映画「チア☆ダン」のモデルとなった福井県の高校生チアリーダー部JETSの卒業生であり、ダンスインストラクターとして活動するWebライター兼Webディレクター。
もとは動物看護師として就職していたが、やりたいことを思いっきりやる働き方を目指し、在職中にWebライティングを学び始める。学び始めて3カ月で独立し、2022年にフリーランスに転身した。
今はWebライター・Webディレクターとして活動するかたわら、高校時代の同期が主催するダンススクールにてチアダンスとJAZZダンスのコーチ(インストラクター)を務める。子供たちの個性がすくすく育つスクールを目指して日々指導にあたっている。
ステージムービーでは、ダンス発表会の動画撮影・DVD制作をしています。
専用の機材を用いてカメラマンが発表会の会場に出向き、ご要望に合わせて映像を撮影します。
撮影後の編集もこちらで承りますので、きれいな映像を記録したい方に最適です。
興味を持っていただけたら、まずはお気軽にご相談くださいませ。