「キッズのダンスレッスンがなかなか上手くいかない…」
キッズダンスクラスを持ち始めたインストラクターさんの中には、なかなか思うようにレッスンができず頭を抱える方もいるでしょう。
キッズのレッスンでは、“生徒本人”との関係のほかに“保護者”との関係も構築が必要です。生徒や保護者との関係性が、レッスンの空気感にも影響します。
この記事では、キッズダンスレッスンを持つインストラクターさんがよく抱える悩みとともに「レッスンの空気づくりのコツやポイント」を紹介します。
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■キッズダンスインストラクターが抱えがちなレッスンの悩み
キッズダンスクラスを持つダンスインストラクターさんがよく抱える悩みには、“レッスンの空気づくり”にも大きく関わるものが多くあります。
ここでは、代表的な3つの悩みをまとめました。
◇生徒とのコミュニケーション
子どもとのコミュニケーション上手くとるには、まず信頼関係を築くことが大切です。
初めてダンスレッスンに参加する子や、まだ場の空気に慣れていない子の場合、レッスンの場で緊張して気持ちが上手く整理できず、固まってしまうことも多いでしょう。
生徒一人ひとりの様子をよく観察しながら、まずは“生徒のことを知り、理解する”のが大切です。
「挨拶や言葉を発するのは苦手だけど、踊るのは大好きな子」「おしゃべりが大好きだけど、アドバイスされるのはあまり好きではない子」など、観察してみると子供たちの色々な性格が見えてきます。
性格を知りながらコミュニケーションを図っていきましょう。
◇モチベーションの上げ方・保ち方
生徒さんによっては、モチベーションが続かず途中で座ってしまう子もいるでしょう。
ダンスは好きでも練習は苦手な子や、レッスン中にうまくできないのが嫌で新しい学びを避けようとする子もいます。
また、集中力が続かず近くにいる友達に話しかけてしまう子もいます。
誰かが話し始めると、他の生徒さんたちの集中力も切れて話し始めてしまったり、別のことをやり始めてしまったりするのがよくあるオチです。
このように、集中やモチベーションが続かない生徒さんの対応に頭を抱えるダンスインストラクターさんも多いでしょう。
◇保護者との関係性
キッズのダンスインストラクターさんは、生徒本人だけでなく保護者とのやり取りも重要です。
大切なわが子を預けている身である保護者の気持ちを考えつつ、子供に寄り添い指導していかなければなりません。
中には少し気難しい方や距離感が近すぎる保護者もいるでしょう。
若手のダンスインストラクターさんであれば、保護者よりも年下であるがゆえに強く意見を言われてしまうことも少なくありません。
保護者へ気を配りすぎて、レッスンで十分な力を発揮できなくなることもあるでしょう。
■キッズダンスレッスンの空気づくりのコツ5選
ここまで紹介した「キッズダンスインストラクターが抱える悩み」は、レッスンの空気づくりにも深く関わってきます。
そこで、ここからはキッズダンスレッスンの空気づくりのコツやポイントを5つまとめました。順番に見ていきましょう。
◇親しみやすい雰囲気を作る
子どもたちは、大人のことをよく見ています。ダンスインストラクターさんが親しみにくい雰囲気を出していると、子どもも心を開いてくれません。
- 笑顔や表情の変化
- インストラクター自ら話しかける
- 前向きな言葉を発する
- たまに生徒たちと一緒におふざけをする
- 目線の高さを合わせる
- 話すスピードや声のトーンを工夫する
上記のような点を意識し、子どもたちと接する時の雰囲気を今一度見直してみましょう。
◇生徒の様子を見て個別でアドバイスを入れる
キッズレッスンの時は「褒めて伸ばす」ことが大切ですが、褒めてばかりではなくしっかり「アドバイスをする」のも大切にしましょう。
素直な子どもは吸収が早いため、もらったアドバイスを一生懸命理解し実践することですぐに成長につながります。
しかし、アドバイスを入れる際はあくまで「個人のレベルに合わせて」していきましょう。
振り覚えが苦手な子は、まずは「振り覚えのコツ」や「振り付けの分解」を。
身体の使い方が分からず上手くできない子なら、「動きの仕組み」を近くで分かりやすく説明してあげる。
振りを覚えていたら、「体の使い方の細かいところ」や「魅せ方」など。
個別でアドバイスを入れてあげるのがおすすめです。
個別でアドバイスを入れたところは覚えておいて、良くなっていたらしっかり褒めてあげてください。
大切なのは、決して「無理強いはしない」ことです。
踊りたがらないなら、無理に踊らせない。過度に構わない。
「踊りたくなったら戻ってきてね」くらいのスタンスの方が、生徒自身の気持ちの整理が付きやすい場合もあります。
ただ、生徒それぞれペースが違うため、よく観察しながら時間をかけて見ていきましょう。
◇生徒が気軽に質問できる時間を取り入れる
子どもたちの中には、自分で質問できる子・恥ずかしくて質問できない子がいます。
自ら質問できなそうな子がいたら、こっそり近くに寄って教えたり、分かりやすくもう一度教えたりしましょう。
インストラクターが鏡の方ばかり見るのはNGです。
生徒のこともしっかり見て、生徒一人一人の顔色や細かいジェスチャーを観察しながらレッスンを進めてみてください。
◇レッスンの進行をイメージトレーニングする
レッスンが自分に馴染んでくるまでは、組み立てた時点で入念にイメージトレーニングするのがおすすめです。
時間管理や内容だけではなく、どこでどういう話をするのか?どんなアイスブレイクを取り入れるのか?どんな声かけをどのタイミングでするのか?など、受けてくれる生徒さんの反応を鮮明に想像しながらイメージトレーニングすると良いです。
そして、計画通りにうまく進まないことが多いのがキッズダンスレッスン。
臨機応変に対応する心の準備と、いくつかのプランを用意しておくとなお良いでしょう。
また、レッスンを終えたら振り返りをノートなどで記録に残しておくのもおすすめです。
振り返りに「Good」と「More」を残しておくことで、次のレッスンに活かせるだけでなく自信にもつながります。
◇保護者とも積極的にコミュニケーションをとる
キッズのダンスレッスンでは「保護者」の存在が欠かせません。生徒とだけではなく、保護者とも信頼関係を築けるよう、積極的にコミュニケーションを取ってみてください。
しかし、一定の距離感は大切です。近すぎるとトラブルが発生する可能性もあります。
また、保護者からの意見や要望があった際に“冷静に相談できるスクール関係者”も身近に居ると安心です。
保護者との信頼関係も大切にして、レッスンの空気づくりに活かしていきましょう。
■まとめ
キッズダンスのレッスンでは、「ただダンスを教える」だけではなかなか空気づくりもうまくいかないでしょう。
大人のダンスレッスンでも共通することですが、しっかり「人を見る」こと。そして、レッスンの「振り返り」と「イメージトレーニング」を大切にしてみてください。
キッズダンスレッスンの進行や空気づくりは、すぐに上手くなるものではありません。
レッスンの開催経験を積み重ねて、子どもたちの成長とともに少しずつ自分の成長も見守っていきましょう。
記事を書いた人
舘明奈(たて あきな)
ダンスインストラクター
映画「チア☆ダン」のモデルとなった福井県の高校生チアリーダー部JETSの卒業生であり、ダンスインストラクターとして活動するWebライター兼Webディレクター。
もとは動物看護師として就職していたが、やりたいことを思いっきりやる働き方を目指し、在職中にWebライティングを学び始める。
学び始めて3カ月で独立し、2022年にフリーランスに転身した。
今はWebライター・Webディレクターとして活動するかたわら、高校時代の同期が主催するダンススクールにてチアダンスとJAZZダンスのコーチ(インストラクター)を務める。
子供たちの個性がすくすく育つスクールを目指して日々指導にあたっている。
ステージムービーでは、ダンス発表会の動画撮影・DVD制作をしています。
専用の機材を用いてカメラマンが発表会の会場に出向き、ご要望に合わせて映像を撮影します。
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興味を持っていただけたら、まずはお気軽にご相談くださいませ。